お手つき
最近はも帰りが遅いことが多いけれど僕の晩酌時には大体隣にいて、何かしらその日に起こったこととかをしきりに話しかけてくる。
その片手に持つスマホの光る回数があまりに多いのは気に入らないけど、メールやLINE、ツイッター、インスタグラム等の通知まですべてオンにしているというから仕方がないことなのかもしれない。
今日も僕は帰り道に24時間営業のスーパーに寄ってお酒のアテを見繕う。
帰るときにLINEしたらからは先に布団に入ってるかもと返信が来た。
おねむらしい。
しょうがない、もう遅いし。
先日はちゃんが遊びに来ていた。
が急に泊まりにいったらしくて、そのことをお詫びしたら「盛り上がっちゃって」と言っていたけど、一体何の話題でそんなに盛り上がったんだろう。
大体が急に外泊すること自体めずらしい。
単純に少し気になったので、ちゃんが帰ってからにちょっかいを出した。
触れ合う回数は年々少なくなってきたけれど、反比例するようには快感に敏感になった気がする。
「翔くん」
目をうるうるさせて僕のことを見返してきて、その目は小動物みたいだ。
「何をそんなに盛り上がって泊まってきたの?」
「お、女の子同士のお話だよう」
「俺に言えないようなことなの?言わないと触ってあげないよ」
「…あっ!あ、やだ、やめないで」
もはやここまでくると僕も本気で聞いてるわけではないけど、一生懸命首を横に振っているが可愛い。
それは最初の頃から変わらない光景で、思えば僕は昔からいつもをいじめたくなってしまう。
いじめるとは余計に感じて濡れる。
つまるところドMなのだ。
時間をかけていちばん好きなところ、その時に感じるところは反応でわかってきた。
太ももを持ち上げて脚を開かせたらの半泣きの声が聞こえる。
「やだ、翔くん、そこはだめ」
ぬるぬるとそこを撫でていると、だめ、だめと連呼するけど、だめじゃないのもわかっている。
僕はスッとそこから手をどけた。
がどれだけ残念がるか見たくなってしまったのだ。
「ダメなら触らないよ」
「あっ、…だめっ」
顔を見ると頬を真っ赤にしたがいて、
「あっ、あ…あっ!」
びくん、と何度か大きく腰が跳ねた。
イクときのの顔はすぐわかる。
少しつらそうだけど快感は隠さない、セックス中でいちばん綺麗な顔をする。
「、触ってないのにイッちゃったの?」
「うええん」
「エロすぎじゃね」
そして再度触れると水分が大量に出て、僕の右手は腕までびしょびしょになった。
いつからはこういう感じになったんだっけ。
もし僕がのことをこういうふうにしてしまったんだったらちょっと喜ばしいなぁとか考えた。
こんなになるまでのことを快感に導けるということに勝手に興奮して、ちゃんの家に泊まった件もころっと忘れてあとは自分の快感に没頭してしまったのだった。
スーパーの袋を下げてリビングに入ると、先にベッドに入っているのかと思っていたがスマホとにらめっこしていた。
「ただいま」
「あっ、お帰りなさい!まだ起きてたよ」
「いいよ、先に寝てて」
「ううん。お付き合いする」
ブー、と震えるスマホの灯りを消してがさぁさぁと椅子をすすめてくる。
先に着替えるからと一言添えてスーパーの袋を手渡した。
「の明日のおやつ入ってるよ」
「シュークリームだぁ!今食べてもいい?」
「いや、いいけど、一応明日のおやつだからね」
「明日のおやつは明日買えばいいんだもん。ありがとう」
さっそく開封してかぶりついている。
明日がどこに出かけるかを僕はその時知らない。
もしくはずっと知らないのかもしれない。
2017/4/2 6号