ドキピー

どうしようもない感情が僕を支配する

「そういえば、こないだのお泊まり仕事どうだったの?」
「ホテルが良かったから割と快適だったよ。移動で疲れた感じかな」
「いいホテル、いいなぁ。もどこかお泊まり行きたいなぁ」
「最近友達ん家によく遊びにいってるじゃん」
「違うよ、翔くんとどこかに旅行に行きたいなぁっていうこと!」


が急に慌てた感じになったことに、仕事に疲れた僕は気付かなかった。
ただ、外国に行きたいよとお酒をついでくれながら今のスケジュールでは少し現実味を帯びない希望を出してきて、それに対して申し訳なくなる。
今はとにかくまとまった休みが取れていなくて、のこともそんなに構っていないのかもしれない。
だから友達のところに泊まりに行くよと言われても、自由にしたらいいと思っている。
相葉ちゃんの家の泊まりはだめだけど。
たとえ仲が良くても男はだめだ。


「アジア圏内に行きたいなぁ」
「あれ?そうなの?また南の国に行きたいって言うかと思ってた」
「南の国にはいつでも行きたいもん。なんとなく…そうね、うーんと、ジャカ…い、インドネシアとか?シンガポールとか?」
「え、すげー適当に言ってない?」


は頬を染めて笑って、僕のことを手招きしてからふらっと寝室へ行ってしまった。
そういう顔されると、僕は我慢できない。
多忙を極めているせいで、触れ合いが以前ほど多くないのだ。

多くないとはいっても、の体のことはこう何年もかければ概ね検討はつく。
どうされるのが好きだとか、どこを責められるのが好きだとか。
でも意外なほど最近のは敏感な気がする。
は右胸を触られながら、いちばん感じるところを撫でられるとどうやらそれだけでイクのが早い。


「あっ、っ」
「もうイキそうなの?早いよ」


まだ下着の上からだけど、すっかり濡れているのがわかる。
途中で意地悪して手を離すと、1、2秒してからは声をあげて体を大きく震わせた。


「俺、触ってないよ」
「ちょっぴりいっちゃった」


両手で顔を覆ってが息をつく。
触らないでもイケるようになったとか、どれだけエロいんだよと思うけど、最近もうひとつわかったことがある。
すぐに下着を下ろして、中のぬるっとした液体を指で掬った。
それはもう溢れていてどうしようもない感じだ。


「もう1回イキたい?気持ちいいの好きだろ」
「ん……せ、て」
「ぜんぜん聞こえないよ。言って」
「い、いきたいよ、、気持ちいいの好き」


強めに言葉で責めて、液体でそこを重点的にぬるぬるっとやっていると、じきまたの体が震え出す。


「やぁん、もう…」
「我慢して」
「だ、だめ」


ピン、と足に力が入っての腰が浮いたのち、さっきより大きく体が跳ねて、2度目の快感がやってきたということだと思う。
最近気づいたのは、どうやらちょいイキの後は、もう1度イケるらしいということ。
あとこの大量の液体の噴出はいつからだか覚えてないけど、とにかく見ていてやらしい気持ちに拍車がかかるのだ。
あまりに中が気持ちいいから入れるけど、ごくたまに入れなくても、がイッて満足すればいいかなと思うことすらある。


事が終わったらは少しけだるくなって、ベッドから起き上がらない。
お尻の下のシーツが乾くのを待ちたいけど寒いだろうから毛布をかけてやった。
頭だけ出して、は眠そうにしている。


「翔くん、クリスマス会のこと聞いた?」
「何それ」
「あれ?誘われたの。あいばっちゃんが、お誕生日コンサート終わったらみんなでクリスマス会しようって。も一緒に」
「そうなの?いや、いいけど。どのみち祝うつもりだったし…あれ、じゃあ俺たち、イブにエッチできないってこと?」
「そんな…したいときにすればいいじゃない。お返事しとかなきゃ」


軽くあしらわれて、は頭まで毛布をかぶってしまった。
いつの間に持ち込んだのかスマホをいじっている。
クリスマス会か、もしかしたらちゃんと一緒にいたい相葉ちゃんが急に計画したのかもしれない。
は相葉ちゃんとちゃんがうまくいけばいいと応援しているようだし、僕も見ていたら、やりたいようにやればいいとは思った
短く一服して寝室に戻ったら毛布の中から寝息が聞こえた。


。寝るならメイク落としなよ」
「あーん…2回もいっちゃうと、疲れちゃうの…」
「気持ちいいの好きだって言ってたじゃん」
「い、言わせたんでしょ…わたしは別に、そんな」


毛布からまた頭が出て、ふくれる頬は真っピンクだ。
改めてかわいいな、と思った。
他の誰にも見せたくない、ずっと僕だけが知っていたい。
できることなら毎晩寝る前にイクことだけでもさせたい。
何考えてるんだろうと自分でおかしくなってしまい、僕はの髪をくしゃくしゃと撫でた。




2017/10/29 6号